就活のために企業分析の方法を知りたい!
こんなお悩みにお答えします。
本記事の信頼性
就活のときには、いろんな企業を調べると思います。
でも、実際いろんな会社を調べるときに、どんな情報に目を通せば良いかって、なかなか悩むところですよね。
今回は私が就活していたときにおこなっていた企業分析の方法をお話しします。
実際私は、第一志望の会社も含め、大手製薬会社3社から内定をもらいました。
また、食品系の研究職についても、ES通過率は80%を超えていました。
今回ご紹介する内容は、必ずあなたのお役に立てるはずです。
それではいってみましょう。
目次(クリックすると読みたい部分まで飛べます)
企業分析の目的は"的外れ防止"
そもそも、企業分析ってそんなに難しいものではありません。
企業分析は入社したい企業について調べることですよね。
いきたい企業のことって色々知りたくなりますよね。
その『知りたいこと』を具体化していきましょう。
たとえば、今話題のスイーツ店に友達と行くときのことを想像してください。
ネットでいろいろ調べますよね。
何が美味しいのか?場所はどこにあるのか?店舗はどれぐらいあるのか?価格帯はいくらか?
こういうことが気になるはずです。
企業分析も同じです。
スイーツ店を調べるときに調べた事項を、企業分析に当てはめるとこんな感じです。
ポイント
- 何が美味しいのか → 企業の注力している領域
- 場所はどこにあるのか → 所在地
- 店舗はどれぐらいあるのか → 企業の規模
- 価格帯はどれぐらいか → 企業のターゲット層
この中でも、特に気になるのって、企業の注力している領域じゃないですか?
実際に自分が会社に入った後、どんなことをやるのか想像するためには、その企業の注力している領域を知ることが大切ですよね。
これってつまり、自分がやりたいことがその企業で的外れにならないかを調べてるってことです。
ケーキを食べたいのに、和菓子の店に行っても仕方がありません。
当たり前ですが、話題のスイーツ店を調べるときは、そのスイーツ店がどんなモノを提供しているかを無意識のうちに検索していますよね。
たとえば、私が勤めている製薬業界の場合、同じ業界の中にいても、注力している領域が会社によって全然違います。
がん領域に特化している会社もあれば、再生医療に力を入れている会社、感染症研究に力を入れている会社など。
だからこそ、自分の志望理由が的外れにならないようにするためにも、企業分析を行う必要があるのです。
企業分析の方法
企業分析の方法はいろいろあります。
実際にOBやOGに会って話を聞くのは有用な情報が得られます。
その会社に勤めている人に聞くのが最も確実な方法ですよね。
また、会社の関連商品を使ってみることや書籍・論文などで会社が出した『成果物』に触れるのもアリです。
ただ、これらの情報はより深く会社のことを知るためには重要だけど、まずは大枠を捉えることが必要ですよね。
また、製薬会社の研究の場合、論文などはすでに終わったプロジェクトに関連する場合が多いです。
なので、これらの成果物はあくまで過去のものであり、今後注力する領域とは限りません。
そこで私のおすすめは、IR資料を読むことです。
IRとはInvestor Relations (インベスター・リレーションズ) の略です。
IR資料は、企業が株主や投資家向けに経営状況や今後の事業展開を説明するのものです。
会社は株主や投資家に支えられているわけですから、ここに記載されている資料に偽りはありません。
また、今後の事業計画を示しているので、これから注力する領域であることがわかります。
会社は5年ごとに中期経営計画というものを立てます。
これは今後5年間、会社はどういうふうに成長していくかを示すものです。
これを示すことで、投資家からの投資を引き出しやすくします。
IR資料にはこういうことが書かれています。
IR資料は、誰でも見ることができます。
ここでは例として、武田薬品工業のIR資料を検索してみましょう。
まず、武田薬品工業のホームページにいきます。
すると、右上にIR情報の項目があります。
IR情報をクリックすると、こんな感じのページが出てきます。
今回は2020年度第1四半期決算情報のところをクリックしてみましょう。
するとこんな感じのページにいきます。
プレゼンテーション資料の部分をクリックすると、PDF資料がダウンロードできます。
たとえば、R&Dのページであれば、こんな感じの資料が見られます。
その中を見ていくと、武田薬品工業が2024年までに承認を目標としている薬剤の情報が出てきます。
つまり武田薬品工業は、ナルコレプシータイプIや血液がんを軸にした商品を揃えていきたい可能性がありますよね。
この領域は将来も注力しそうだという考察ができます。
ホームページの簡単な研究紹介とかを見るよりも、深い内容を知ることができると思いませんか?
実際の面接のときにIR資料に記載してある項目を質問し、話題が盛り上がったのを覚えています。
企業分析をすると会話の引き出しが増える
IR資料を読んでおくと、志望動機の具体化が可能です。
以前の記事で、志望動機については自分をアピールするのが大切だとお話ししました。
自分をアピールする際に、IR資料に目を通しておくと、うまく自分のエピソードと志望企業の情報を絡めることができます。
学生時代に〇〇を学んできたから、会社でもこういう活躍ができるとアピールするときに、もう一歩踏み込んだアピールができます。
たとえば、『現在〇〇や△△のような薬に加え、2024年には□□の上市を目指している貴社は、がん領域を中心に臨床での知見が蓄積されていくと思います。私はその臨床の情報にも目を向けながら、学生時代のインフォマティクス研究の力を活かし、新たな創薬ターゲットを見つけるような活躍をしたいです。』
みたいな感じです。
ただ、IR資料を読んで企業分析をしておくことの一番重要なポイントは、自分の中に引き出しを作ることだと思っています。
直接的に調べたことをESなどに書けなくても、面接で話す話題が増える可能性もありますよね。
IR資料を読んで、疑問に思ったことなどを調べているうちに、自然と知識が身につきます。
最初はちょっとのことでも、これを続けていれば、そこらへんのサラリーマンよりも業界に詳しくなります。
こうなれば、面接のときにも自然と余裕ができますよね。
もっている会話の引き出しが多ければ多いほど、毅然とした心理状態で面接にのぞめます。
まとめ:企業分析をして、業界を好きになろう
今回は企業分析の方法として、IR資料の重要性についてご紹介しました。
就活を控えているあなたにとって今回の記事が参考になったらとても嬉しいです。
就活が本格化すると、企業研究に時間を割くのが結構難しくなってきたりもします。
やっぱり、面接が多くなってくると、じっくりと調べ物をする時間ってなかなか確保できないですよね。
なので、IR資料をうまく活用し、効率的に企業研究を進めていくことを強くおすすめします。
特に、移動時間などにスマホでチェックするのがおすすめです。
IR資料を読んで、企業やその業界に詳しくなると、自然とその業界が好きになっていきます。
好きになれば、また調べる気が湧いてきます。
私は、好きこそものの上手なれという言葉が大好きです。
好きという感情はやる気の源泉です。
企業分析を通じて、まずは企業や業界を好きになるきっかけができたら、あとは自然と情報が入ってきます。
効率的に情報を収集し、自信をもって就活にのぞみましょう。
もしあなたが製薬会社への就職に興味があれば、以下の記事も参考にしてみてください。
今回は以上です。