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質問力を上げる方法【研究者がおさえるべきポイント】

どうしてあの人は会議のときに良い質問をできるんだろう?
質問力を上げる方法が知りたい!

こんな疑問にお答えします。

本記事の信頼性

本記事の信頼性

会議のとき、なかなか質問が思い浮かばないときってありますよね。

誰しもが、良い質問したいな〜と思ったことはあると思います。

ぶっちゃけ質問がなければしなくて良いです。
質問はあくまで、疑問に思ったことを相手に聞く行為なので、疑問がなければ無理に質問する必要はありません。

ただ、相手の発表を聞く際に、気をつけておくべきポイントはあります。

そのポイントを意識するだけで、自然と疑問が湧き、その結果として質問は浮かびます。

なので、今まで会議で疑問が湧くことが少なかったとしたら、今回紹介するポイントを意識してみるのがおすすめです。

私自身、質問があまり浮かばない人間でした。
今回紹介する内容は、周囲にいる質問力が高い人を観察した結果、私が導き出した結論です。

今回の記事は3分で読み終わるので、サクッといきましょう。

質問が思い浮かばない理由

質問が思い浮かばない理由

質問が思い浮かばない理由は、ずばり、『具体的にイメージできていないから』です。

具体的にイメージできていないというのは、もっと言うと、『自分ごとじゃない』とも言えます。
良い質問って、だいたいが『核心に迫るような本質的な内容』ですよね。
その場合、やっぱり質問の中に具体性があることが多いです。

たとえば、あなたはカレーを作ったことはありますか?

もし作ったことあれば、カレーを作る映像をイメージできますよね。

では、キッシュを作ったことありますか?

キッシュってこんな感じの料理です。

キッシュ

もし作ったことあればすごいです!
でも、多くの人はキッシュってあまり作ったこと無いと思います。

キッシュの作り方をイメージしてくださいと言われても、作ったことない人にとっては難しい話ですよね。

要は、頭の中で具体的にイメージできていないものって、そもそも質問を考えるのが難しいです。

たとえば、カレーの場合は具体的な疑問、つまり質問が浮かびあがります。

『辛口・甘口・中辛?』
『じゃがいもは入れる?入れない?』
『ドロドロのカレーが好き?サラサラのカレーが好き?』
『豚肉と牛肉どっちが良い?』

みたいな感じです。

一方で、キッシュの場合、そもそも漠然としたイメージしかないので、具体的な質問に行く前に思考が停止してしまいます。

人間は、自分で経験したもののほうが、楽に理解できます。

逆に言えば、経験していないことはイメージするのが難しいので、そこで深く思考するのをやめちゃいます。

結果として、良い質問は浮かばないわけです。

質問力を上げる方法

質問力を上げる方法

ここからは、具体的に質問力を上げる方法についてお話しします。

質問力を上げるために必要なことは、ずばり、『自分の頭の中でやってみる』です。

そして、自分の頭の中でやってみると、自然とわからないことに遭遇します。

そこが質問すべきポイントです。

ポイント

自分の頭の中でやってみる→わからないことが出てくる→質問する

先程のキッシュの例でお話しします。

まず、そもそもキッシュって材料がわかりませんよね。

そしたら、まず材料を質問します。

そもそもキッシュがどういう料理かわからなかったら、そこから質問スタートでも良いですよね。

次に、材料がわかったら、それをどういう順序でどういう調理をしていくのかわからないですよね。

そこでまた質問です。

もし、オーブンを使うということがわかったら、どのぐらいの温度でどのぐらいの時間熱するのかなどの疑問が湧きます。
すると、原点に帰って、そもそもキッシュって出来上がるまでに、どれぐらいの時間がかかるのか疑問が湧きますよね。

時間というコストの概念から派生して、材料費がどれぐらいかかるかという疑問を持つこともあるでしょう。

こういった形で、自分の頭の中でキッシュを作ろうとすると、芋づる式に質問が浮かびあがりますよね。

このやり方は、研究者がプレゼンを聞くときも同じです。

『〇〇という手法で△△を解析しました』という発表を聞いたら、〇〇を自分の頭の中でやってみるのがおすすめです。

すると、〇〇をやるには、そもそもどういう細胞を使うべきなのだろう?
細胞の播種数はどれぐらいだろう?
薬剤の濃度は?

みたいな形で疑問が湧いてきます。
これは、〇〇という手法を具体的にイメージし、自分ごとに置き換えたから湧いてきた疑問です。

研究者がおさえるべきポイント

研究者がおさえるべきポイント

実際に質問を考えるときは、先程紹介したやり方でOKです。

ただ、実際のプレゼンって早いスピードで進んでいくので、頭の中で想像しているうちにどんどん発表が先に進んでしまいますよね。

なので、そもそも質問の種類はどういうパターンがあるかを理解し、どういうポイントを見れば瞬時に質問が思い浮かぶかについて紹介します。
プレゼン資料をパッと見ただけでも、ポイントさえ気をつけておけば、瞬時に疑問を想起することができますよね。

質問には大きく分けて2種類あります。

質問は大きく分けて2種類

  • そもそも系の質問
  • データに関する質問

これ以外にもあるとは思いますが、話をわかりやすくするためにざっくり2つにします。

どんな質問も、突き詰めればだいたい上記2つです。

1つ目のそもそも系の質問は、研究で言えば、『コンセプト』や『原理』などです。

そもそもこのコンセプトって〇〇じゃないですか? みたいな感じの質問です。
こういうそもそも系の質問は、そもそも自分の頭の中で、具体的なイメージがつかむための判断材料が不足している状態ですよね。

なので、そもそも系の質問については、『わからないことをそのまま聞く』でOKです。

わからないことは恥ずかしいことではありません。
そもそも、あなたが一生懸命聞いてわからなかったことであれば、同じようにわからない人が周りにいます。
なので、そういう人のためにも、正直にわからないことを聞くのは大切なことです。

2つ目のデータに関する質問は、より具体的な実験データに関する質問です。

これは、自分の頭の中で実際にやってみるという先ほどのスタンスでOKです。

ただ、この『自分の頭の中でやってみる』ときに、以下のポイントに気をつけると、瞬時に質問が思い浮かびます。

気をつけるべきポイント

  • 濃度
  • 時間

どんな実験でも、だいたい濃度と時間を振っています。

たとえば、薬剤を細胞に作用させ、遺伝子の発現量を確認するような実験の場合を考えてみましょう。

この場合、得られたデータの中で重要なポイントは、こんな感じです。

ポイント

  • 薬剤の濃度
  • 薬剤を作用させる時間
  • 遺伝子の発現量

この実験で振ることができる条件は、薬剤の濃度と作用時間です。

遺伝子の発現量の濃度依存性と時間依存性を検証したいわけですよね。

実験にはいろいろなものがあります。
ただ、どんな実験でも、多くの場合、条件検討をします。
そのときに検討する事項として、もっとも重要なのが、濃度と時間です。

濃度と時間が重要なのは、この2つがもっとも簡単に検討することができ、かつ最も本質的だからです。

より具体的な例で考えてみましょう。

たとえば、ある薬剤が遺伝子Aの発現を抑え、細胞死を誘導するというメカニズムを提唱していたとします。

ポイント

薬剤→遺伝子Aの発現減少→細胞死

だとしたら、薬剤の濃度を振ったときに、遺伝子Aの発現量は濃度依存的に減少します。

その結果として細胞死も濃度依存的になるはずです。

ポイント

薬剤低濃度→遺伝子Aの発現はあまり減少しない→細胞はあまり死なない

薬剤高濃度→遺伝子Aの発現はかなり減少する→細胞はかなり死ぬ

でも、怪しい論文だと、遺伝子Aの発現が落ちる濃度と、細胞死が起こる濃度に乖離があったりします。

あるいは、遺伝子Aの発現が落ちる時間よりも先に、細胞死が誘導されていたりします。

要は、薬剤によって、遺伝子Aの発現が下がり、その結果細胞が死ぬという流れではないということです。
この場合、薬剤の何らかの毒性で細胞が死に、結果として遺伝子Aの発現が下がっているように見えるだけ、みたいな可能性があります。


つまり、原因と結果が逆なんですね。


遺伝子の中には、細胞死が誘導されるときに発現量が大きく変化するものも多いです。
なので、こういうロジックはかなり気をつけて見なければなりません。

ポイント

論文で言っていること:薬剤→遺伝子Aの発現減少→細胞死

でも本当は、、、、、:薬剤→細胞死→遺伝子Aの発現減少

こういう怪しさに気づくかどうかは、濃度と時間に着目しているか否かにかかっています。

この2つが重要なのは、日常生活を考えてみてもわかります。
たとえば、日常でもっとも大切な科学って、お薬だと思います。
一歩間違えたら命に関わりますからね。
薬の用法用量って言葉を耳にしますが、用法用量のメインは濃度と時間です。

化学系の場合、ここに温度という要素がはいってくることが多いかと思います。

いずれにしても、大切なのはデータを見るとき、そのものをただ信じるのではなく、濃度はどうか?時間はどうか?という心の声とともにデータを見ることです。

すると、その実験条件をなぜ設定したなのか?などの疑問から、芋づる式に良い質問がポンポン出てきます。

まとめ:心のなかで会議をしよう

まとめ:心のなかで会議をしよう

今回は、質問力を上げる方法についてご紹介しました。

まずは自分の頭の中でやってみること、そして研究者であれば濃度と時間に特に注意することが大切です。

結局のところ、自分の頭の中でイメージし、わからないことを聞いていくというプロセスは、質問というより対話です。

理想的な質疑応答は、ラリーが続くようなイメージです。
これはまさに対話ですよね。
ただ、質問してそれに対する答えを聞いて終わりではなく、相手の回答に対してさらに質問を重ねる対話こそが、もっとも意義のあるやりとりですよね。

この対話というスタイルを常に自分の心のなかでおこなうと、質問力を上げるトレーニングになりますよね。

自分でイメージしながら、わからないところを自分の中の別人格に聞いてみる。

すると、その人格が、『〇〇だからじゃない?』と答え、またさらに別の人格が、『いや、△△だからだろ』という形で会議を繰り広げることができます。

人格というのはあくまで例ですが、イメージは伝わりますよね。
私は会議で発表を聞くときは、常にこのスタンスで頭の中で会議を繰り広げています。

今回紹介した、『自分の頭の中でやってみる』というスタンスを拡張させ、より質問力のある社会人になっていきましょう。

今回は以上です。

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