海外学会に参加したいけれど、どうすれば良いのだろう?
海外学会の選び方が知りたい!
こんなお悩みにお答えします。
本記事の信頼性
私は年一回は海外学会に参加しています。
コロナの影響でオンラインの学会が増えましたが、今後コロナが終息していけばまた海外学会に行く機会も増えると思います。
製薬会社の探索研究員である私にとって、海外学会は創薬のネタ探しという目的で参加しています。
はじめて海外学会に参加したときはとても緊張しました。
なれない海外で1人で情報収集するのって、結構大変ですが良い経験になることは間違いないです。
今回は、これから海外学会に参加する上で、どんなポイントに注意しながら学会を選べば良いかお伝えします。
2分で読み終わるので、サクッといきましょう。
目次(クリックすると読みたい部分まで飛べます)
海外学会の選び方【探索研究者は小さい学会に参加しよう】
海外学会には大きく分けると2種類あります。
ポイント
大きい学会:会場が多数で演題も多数
小さい学会:会場が一つで演題も少数
大きい小さいの明確な定義はできませんが、大きい学会の特徴は、会場がたくさんあることです。
たとえば、ASCOやAACR、ESMOなどを想像するとわかりやすいです。
一方で、小さい学会は会場が一つです。
Keystone symposiaやAACRのspecial conferenceみたいなのが相当します。
結論、探索研究者は小さい学会にいきましょう。
私のオススメはKeystone symposiaです。
大きい学会に行かなくても良い理由
大きい学会には特別な理由が無い限り、参加を積極的に考えなくてOKです。
人生経験としてASCOなどの大きい学会に参加して、迫力を味わうのは良いと思います。
ただ、一回行けばいいかな〜という感じです。
大きい学会に行かなくて良い理由は次の3つです。
大きい学会に行かなくて良い理由
オンラインでわかる
勝手に情報が入ってくる
日本人で固まっちゃう
まず、大きい学会は学会運営費が潤沢で、参加者も多いです。
世界中の研究者や医者が注目しています。
なので、オンラインで全世界に配信したりしています。
わざわざ学会会場に行かなくても、自分の知りたい情報はだいたい手に入ります。
そして大きな学会の報告は全世界が注目しているので、勝手に情報が入ってきます。
たとえば、日経メディカルとかで海外学会の速報を記事にしてくれています。
要約されているので、とてもわかりやすくおすすめです。
また、大きい学会は日本人の参加者も多いです。
同じ会社からも何人も行くことがあります。
そうなると、結局日本人同士で集団になってしまい、結局日本にいるような感じで数日間過ごすことになります。
これは結構もったいないです。
せっかくの海外学会なのですから、どんどん英語を使うチャンスですよね。
日本人で固まっていると、英語を話す度胸試しの機会を失います。
小さい学会に行くと良い理由
小さい学会に行くと良い理由は次の3つです。
小さい学会に行くと良い理由
良い緊張感がある
Unpublished dataに触れられる
文化に触れることができる
小さい学会に参加するときって、基本ひとりで参加することになります。
同じ会社から数人行くことって滅多にありません。
大きい学会の場合、複数の演題が同時進行します。
なので、同じ会社からでも複数人の研究員が参加し、手分けして情報収集する感じになります。
一方で、小さい学会の場合、会場が一つです。
なので、同じ会社からは1人参加すれば充分というわけです。
予算も限られているので、小さい学会に複数人参加させることはまずありません。
なので、周りに助けてくれる人はいません。
だからこそ、何かトラブルがあったときはわからないことがあったとき、自分ひとりでなんとかしなければなりません。
これはとても良い緊張感が生まれます。
私も実際、フライトがキャンセルになったりしたことがあり、めっちゃ焦りました。
でも、慣れない英語で交渉した経験は今となってはとても良い経験です。
また、演題を聞いていてわからないことがあったときに、本人に直接聞くことができます。
小さい学会の場合、参加者の総数は100人程度なので、学会期間中に顔なじみになったりもします。
私が以前参加したKeystone symposiaでは、日本人は私ひとりでした。
なので、ランチタイムやディナータイムも、外国人と一緒に食べました。
最初は緊張しましたが、徐々に英語が伝わるととても嬉しかったです。
実際に英会話の良い機会になるだけでなく、小さい学会は内容も濃いです。
とくにKeystoneやAACRのspecial conferenceのような学会では、まだ論文化されていないunpublished dataが発表されたりします。
まさに最先端のサイエンスに触れることができます。
小さい学会は内容が特化していることが多いため、その分野の専門家が集っています。
業界の有名人が同じ部屋で自分の演題を聞いてくれるということもあり、発表者は最新のデータをもってきます。
だからこそ、未来の創薬の種に出会う確率が高いわけです。
そしてひとりで参加しているからこそ、自由な時間があります。
せっかく海外学会に参加するわけですから、その土地の文化に触れる経験をするのはとても大切です。
私は学会が終わった後は、しっかり観光します。
その土地の文化に触れ、地元の人と会話することで、とても有意義な学会参加になります。
業務出張とはいえ、せっかく異文化に触れる良い機会なのですから、充実した経験をしたいですよね。
小さい学会のほうが、自分ひとりでスケジュールを決めることができるので、現地の文化に触れる時間を作りやすいです。
海外学会選びに役立つサイト
一番良いのは、EMBOやAACRなど、論文関連の学会を手当たり次第調べていく方法です。
掘り出し物の学会やシンポジウムがあったりします。
あるいは、『自分の興味のあるキーワード_conference』みたいな感じで検索して調べていく方法です。
また、ある程度大きい学会については以下のサイトから調べられます。
海外学会お役立ちサイト
この2つの学会カレンダーに載っている学会は規模は大きめですが、その学会の分科会みたいなやつがあったりします。
AACRのspecial conferenceみたいなイメージですね。
なので、そもそも大きい学会にはどんな学会があるのかを上記の学会カレンダーで調べるのはとても参考になります。
ぜひ活用してみてください。
まとめ:海外学会に参加して、人生を充実させよう
今回は海外学会の選び方についてご紹介しました。
ぶっちゃけ、自分の行きたい学会に行けばOKです。
この記事が、そのときの参考になれば嬉しいです。
海外学会に参加するときって、出張旅費はもちろん会社が負担してくれます。
なので、せっかくタダで海外に行けるのですから、空き時間はホテルに籠もっていてはもったいないです。
いろんなところを散策してみて、貴重な経験をしてください。
その知的好奇心が探索研究者にもっとも必要なスピリットです。
海外学会の参加においては、英語力はあるに越したことはありません。
私はBerlitzに行ったり、ネイティブキャンプで英会話をやっています。
Berlitzはかなりおすすめですが、費用が高いです。
なので、ネイティブキャンプがかなりおすすめです。
興味があれば、以下の記事も参考にしてみてください。
>>ベルリッツで50レッスン受講した体験談【デメリットも紹介】
今回は以上です。